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斉藤太一です

第14章 変わらない僕・変わらない君

なんだか

そんな自分を
見ていたくなくて

僕は
眼鏡を外した



急いで
Tシャツを
新しいものに変えて
タオルで髪を拭き


その場所から
逃げるように
脱衣所のドアに
手をかけた



でも


すぐには
ドアを
開けることが
できなかった





もっと・・・



もっと

いい男だったら
よかったのに






どこかで
気付いてるんだ



あの日


セックスしてもらおうと
思ってココに来た君が

思い直して
帰ってしまった理由が






僕のことを

好きじゃなかったからだって





君が

愛していたのは





僕じゃなかったからだって













僕は

大きなため息をついて



振り向き






ぼんやりと

鏡に映る自分を見て

思った






せめて




せめて

友人でもいい





かすみと

繋がっていたいと。



















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