斉藤太一です
第16章 ぶつける感情・吐き出す感情
「あ・・ありがとう・・
ほんとに・・
夢みたいだ・・」
そんなやり取りが
すべて
暗闇の中で
暗闇だから
いつもなら
言えない言葉を
口にしていた
でも
それから
目の前のかすみは
じっと
動かないまま
そして
僕まで
ずっと
黙ったまま
静寂に包まれていた
「手を握るの・・」
しばらくして
かすみが
小さな声で
つぶやいた
「え?・・」
「手を握って
好きだよって
手を握って
肩を抱いて
抱きしめて・・・
キスをするって
斉藤さん
あの日言ったよ?
好きな人とは
そうするんだって」
うん
言ったね
君が
姿を消してしまった
あの日
僕は
そんなことを
言ったね
好きな人同志は
そうするんだって
ほんとに・・
夢みたいだ・・」
そんなやり取りが
すべて
暗闇の中で
暗闇だから
いつもなら
言えない言葉を
口にしていた
でも
それから
目の前のかすみは
じっと
動かないまま
そして
僕まで
ずっと
黙ったまま
静寂に包まれていた
「手を握るの・・」
しばらくして
かすみが
小さな声で
つぶやいた
「え?・・」
「手を握って
好きだよって
手を握って
肩を抱いて
抱きしめて・・・
キスをするって
斉藤さん
あの日言ったよ?
好きな人とは
そうするんだって」
うん
言ったね
君が
姿を消してしまった
あの日
僕は
そんなことを
言ったね
好きな人同志は
そうするんだって