斉藤太一です
第21章 運動会
悔しがりながら
前を歩くしずくは
何かにつまづき
転んでしまったみたい
そんなしずくを見た
斉藤さんは
私と繋いでいた手を
すぐにほどいて
しずくの元へ駆け寄った
そして
斉藤さんは
少しズレてしまった
眼鏡をなおしながら
私を見つめた
…しずくが
泣いちゃってるよ
助けてもいい?
斉藤さんは
そう私に目で訴えた
痛いのはしずくなのに
まるで
自分が痛そうな顔。
…だめだよ、しずくが
一人で立つまで
手を出しちゃだめ
私は
斉藤さんに
目で伝えた
…でも……
そして
斉藤さんは我慢しきれず
しずくに
声をかけた
「しずく…」
斉藤さんの声を聞いた途端
しずくはすぐに立ち上がり
斉藤さんに抱きついて
大泣きをはじめた
「おとっ…おとーさ
痛いっ痛いよぉ〜…」
「痛かったなぁ
どこが痛いの?
見せてごらん
ケガしてないかい?」
しずくは
斉藤さんに膝を見せなが
泣き続けている
悔しさと
ぶつけようのない
怒りみたいなものと
おとーさんに
不機嫌さを見せてしまった
何とも言えない感情
そして
おとーさんに
謝れないもどかしさ・・・。
それなのに
ママの私よりも
先に駆け寄って
優しくしてくれる
おとーさん
自分の
いろんな感情が
うまく整理できなくて
しずくは
泣いてしまったのかな・・・
膝のけがは
たいしたことないのに
しずくは
ひどく泣きじゃくっていた
前を歩くしずくは
何かにつまづき
転んでしまったみたい
そんなしずくを見た
斉藤さんは
私と繋いでいた手を
すぐにほどいて
しずくの元へ駆け寄った
そして
斉藤さんは
少しズレてしまった
眼鏡をなおしながら
私を見つめた
…しずくが
泣いちゃってるよ
助けてもいい?
斉藤さんは
そう私に目で訴えた
痛いのはしずくなのに
まるで
自分が痛そうな顔。
…だめだよ、しずくが
一人で立つまで
手を出しちゃだめ
私は
斉藤さんに
目で伝えた
…でも……
そして
斉藤さんは我慢しきれず
しずくに
声をかけた
「しずく…」
斉藤さんの声を聞いた途端
しずくはすぐに立ち上がり
斉藤さんに抱きついて
大泣きをはじめた
「おとっ…おとーさ
痛いっ痛いよぉ〜…」
「痛かったなぁ
どこが痛いの?
見せてごらん
ケガしてないかい?」
しずくは
斉藤さんに膝を見せなが
泣き続けている
悔しさと
ぶつけようのない
怒りみたいなものと
おとーさんに
不機嫌さを見せてしまった
何とも言えない感情
そして
おとーさんに
謝れないもどかしさ・・・。
それなのに
ママの私よりも
先に駆け寄って
優しくしてくれる
おとーさん
自分の
いろんな感情が
うまく整理できなくて
しずくは
泣いてしまったのかな・・・
膝のけがは
たいしたことないのに
しずくは
ひどく泣きじゃくっていた