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斉藤太一です

第23章 誕生日


「しずく~~・・」


「あ、しずくは
おばぁちゃんのところに
行ってるわよ?」


「なんだ
そうなのか・・」


太一さんは
仕事から帰ると
しずくを呼んで
いないと分かると
がっかりして
肩を落とした


「どうしたの?」


「あ、いや・・
しずくと仲のいい
お客さんが
しずくにシュークリームを
くれたから
しずくに見せたら
喜ぶかなと思って・・」



「それは残念ね
でも・・」


「ん?」


「いつも
しずくばっかり」


私は
ちょっと
ヤキモチをやいてみせた


「あ、そ、そんなこと
かすみも
喜ぶかなって
思ってたんだよ?

・・ほんとに。

ただいま、かすみ」


太一さんは
あわてて
私の側にかけよって

私を
抱きしめようとした


「ちょ、ちょっと待って」


「ん?」


「あ、あとで・・
あとでいいの」



「・・ん?」


その時だった

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