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斉藤太一です

第5章 似合わないだけ

「気に・・入らなかったかい?


ご、ごめんね


おかしいよね

しずくなんて



もっと
女の子らしい名前に
すればよかった


消えてなくなるなんて



ほんと、ごめんね」







「斉藤さん」







「・・はい」








「気に入らないわけじゃないよ



すごく
いい名前だと思うから


だから





似合わないの




似合わないだけ」










「そんなことないよ


君は


その・・すごく・・」










ごめん

恥ずかしくて




言えなかったんだ





きっと
高校生くらいの君に




君は
ステキで

僕にとって
必要な人なんだ








なんて・・・。









「かすみ」







「え?」










「笑うでしょ


かすみって名前なの、私。




かすみもね
似合わないんだけど





かすみでいいよ




しずくは





私には

もったいないから」







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