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斉藤太一です

第9章 あたし・・・帰るね

僕は

その時


どんな顔をしていた?






君は

見ていただろ?






苦笑いを

していたと・・・思うんだけど





うまく誤魔化せたかな







僕は
あの時



泣いていたんだ







心の中で

泣いていたんだよ。









そうか






僕は

君にとって





親のような存在だったんだね














正直に言っていいかい?










ショックだった







そんなこと
当たり前だし


そんなこと
予想していたことだし



君には
好きな人がいる



こんな僕が
恋愛対象になんか
なるわけがない



わかってたよ



わかってたから



僕はただ
君との時間を
楽しんでいただけで


僕は君に


一言も
好きだなんて




言わなかった







それなのに・・・・









すごく




すごく

ショックだったんだよ






僕は






泣きたいくらい


ショックだったんだよ


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