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第12章 慶一郎の過ち



理香「…友達」

慶一郎「うんっ…だから」

理香「私、今まで慶一郎を友達だと思っ
た事、一度もない」

慶一郎「理香…」

理香「…帰る」


泣きそうな顔で
乱れた服を直し帰ろうとする理香
これでいいのかと悩んだが安易な優しさ
は相手を傷つけるだけ

これでいい
これが一番最良だと
そう自分に言い聞かせる慶一郎だった


理香「…じゃあね」

慶一郎「理香、えっと…」

理香「大丈夫、今夜の事は誰にも言わな
いから」

慶一郎「ありがとう、でも結衣には話す
よ、今夜の事…」

理香「…黙ってればいいのに」

慶一郎「嘘つきたくないんだ、結衣だけ
には」

理香「…」

慶一郎「だから」

理香「…勝手にすれば」

慶一郎「うんっ」

理香「…」


慶一郎にとって理香は本当に友達だった
女だけど気をつかわず話せる
唯一の女友達

だけど今夜を最後に
理香と会う事は今後一切なくなった


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