嘘
第8章 黒い陰
桃子「先輩、本当にいいんですか?」
結衣「遠慮しないで食べて」
桃子「じゃあお言葉に甘えて、いただき
ます」
結衣「どうぞ…」
桃子「♪~」
あれから
数日が経ったが
桃子は秘密を守ってくれていた
だけどいつ口を滑らせるかわからないし
何故、黙ってくれているのか
その真意を知る為
お昼休み結衣は桃子をランチに誘った
もちろん結衣のおごりで…
結衣「…」
桃子「ん~美味しい」
結衣「…ねぇ…桃子ちゃん…」
桃子「はい」
結衣「この前の事なんだけど…さ…」
桃子「誰にも言ってませんよ」
結衣「それはわかってる、そうじゃなく
て…その…」
桃子「何ですか?」
結衣「どうして…秘密にしてくれたの…
普通なら軽蔑するでしょう…」
桃子「そうですね、普通なら軽蔑します
彼氏がいるのに他の男と、よりによって
会社の上司とキスする女なんて」
結衣「…」
桃子の言葉が胸に刺さった
始まりはどうであれ
結果的に自分は彼氏がいるのに
会社の上司である篤と不倫関係を続けて
いる
それが真実だ