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第9章 消去



結衣「…でもっ」

篤「さくらの事なら心配ない、ちゃんと
話しはつける」

結衣「そうじゃなくて」

篤「俺は本気だよ」

結衣「…」


冗談でも言ってはいけない
それに篤の表情を見る限り冗談ではない
本気の顔だった
本当に…


結衣「…でも…私…!!」

篤「…」

結衣「ちょっ待っ、どこ行くの?」

篤「…」

結衣「篤さん!!」


何を思ったのか篤は結衣の腕を掴み
公衆トイレに連れ込んだ
平日の昼過ぎ

公園内に人の姿はなかったが
誰もトイレを利用しないとは限らない
こんな事、絶対…


結衣「ねぇ…待って…」

篤「心は彼氏にあっても体は…」

結衣「っ!!」

篤「体は正直だからな…」

結衣「あ…んっ…」


トイレの個室で
強引に結衣の体を求めた篤

あの日、初めて体を重ねた日のように
無理やり行為に及ぶ篤
あの時とは違う


気持ちも関係性も何もかも違う
だけど…


結衣「あぁぁ…っ…嫌、だ…」

篤「いいだろう…」

結衣「あっ!!あぅ…っ、あぁ…」


涙が出て止まらなかった


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