嘘
第11章 最後の夜
女将「ようこそ、おいでくださいました
聞きたい事があったら遠慮なくなんなり
とお聞き下さい」
篤「ありがとうございます」
結衣「…」
女将「深沢さんも」
結衣「あっはいっ、この温泉宿の魅力が
伝わるよう素敵な記事を書かせていただ
きます」
女将「お願いしますね」
桃子「先輩、温泉行きましょう」
結衣「そうだね」
篤「…」
外見や内装の取材を早々に切り上げると
雑誌の目玉特集の一つでもある
秘湯温泉へ向かった
桃子「うわぁ、すごい広い」
結衣「広いだけじゃなくてお湯の効能も
すごいんだよ」
桃子「さっき入り口で読みました、肌が
スベスベになるって」
結衣「表向きはね」
桃子「えっ、表向きって事は裏もあるん
ですか」
結衣「実はね」
女将「不確かではありますが温泉に入っ
たお客様の体に変化がありまして」
桃子「変化」
結衣「出るらしいの」
桃子「出るって、まさか幽…」
女将「お胸が大きくなるようです」
桃子「えっ?」
結衣「まあ全員が全員じゃないけど」