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悪魔的ドクター

第8章 安息

そんな事を考えて
1人『ウフフ』と怪しい笑みが零れる。



「何か文句でもあるか?」


「ないですよ♪」



『ニヤニヤ気持ち悪いぞ』なんて言うんだから失礼しちゃう。



でも、ちょっと嬉しかったり。


また先生の『人間らしい一面』が見られたんだから。


そう思うと
自然と笑顔になった。







そんなあたしに…



「良かった…」



先生が突然、一言だけ小さく呟いた。



聞き逃さなかったよ。



「何がです?」


「…笑ってくれたから」



どういう事?



「気ばかり使わせてるから…。掃除とか洗濯までしてくれてるし」



そんな事
全然いいのに。



「家事は好きだから構わないんですけど…迷惑でしたか?」



許可なく
勝手にしたのは
やっぱりマズかったかな…



「いや逆だ。正直助かってる。俺はあんまり家にいないから、嬉しいよ」


「それなら良かったです」


「こっちこそ…ありがとう」



先生がこんなに素直にお礼を言うなんて、滅多にないよ。


いつもは本当…
怖いから。





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