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悪魔的ドクター

第8章 安息

まったく。
そこまで心配なら
呼ばなきゃいいのに…



「どうしてリスクを犯してまで、あたしを先生の自宅で入院させてるんですか?」



初めにも聞いた事を
再度尋ねた。
あの時は、はぐらかされて
ハッキリした理由を聞けずじまいだったし。


それに…
『守りたい』って言った意味も気になったんだ。



「まだ気にしてたのかよ…」


「当たり前です。よく考えてみてください!先生マズイ事してるんですよ!?」


「マズイ事って…。犯罪者みたいな言い方するなよな…」



言いながら先生は
『はぁ…』と溜め息を吐いた。


確かに犯罪者ではないか…






「咲桜ちゃんは、危なっかしいんだ」


「?」


「1人にしたら、パッタリ死んでそうだったんでね」



パッタリって…
あたしは動物ですか?



「担当医としては、そんなんで死なれたら困る。俺の立場がない」



あー…なるほど。

だから仕方なく
先生の自宅で入院か。



なんと言うか…
さすがです、医者モードの先生。




たぶん『守りたい』って言ったのも、『医者だからか』と納得してしまった。





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