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R:ラブデビゲ

第6章 純愛と勇気

屋上に出ると―――――…


昼休みも終わっているだけあって…



誰もいなかった―――――…





「麻実、何だよ――――…
魔力でど〜にかは絶対しないからな!!


及川のヤツ――――…ビンタしやがったし!!


絶対!俺は悪くね〜しな!!」



私は、シラッとしているデビを睨み付け!!


屋上にあったバレーボールを掴み!!デビに、投げつけた!!



「バカ!デビの!クソ悪魔!!


人の純情!!バカにするな!!


微かな憧れ!希望を!!笑うな!!」




すると、デビは負けずと私を睨み返す!!



「!麻実が怒る意味がわかんねー!!


自業自得だろ!!つーか!俺様のお陰で!ハッピーエンドじゃねーか!感謝しろ!」



「バカにするな!!


戻す!!戻すからね!!


命の欠片を使って!!


何か騒ぎになっちゃったし!!


長内君の体や、さっきまでの状況を!!変える!


でも―――――…リナちゃんの決意そのまま!!二人の思いはそのまま!!


ずるいけど!!
いいとこ取りだけして!!後は戻すからね!!


大吹君の事だって!!」



私は、体に力を入れ!!


命の欠片を使って――――――…



願いをかけた…









「ま!麻実――――――!

あいつらのために!!命の欠片を使うのか!?


まて――――――…!!


麻実!!」





「うるさい!!契約よ!!私の願いを叶えてよ――――――――!!」





デビの姿が…


悪魔の姿に変化していく――…




デビは、願いを拒否できないのか…



私の胸の辺りから飛び出した…赤い石を掴むと…


苦い顔をして…

自分の胸にしまいこむ――…





「クソ―――――――…」



デビは、学校全体に青黒い霧を纏わせた――――――…





「命と引き換えに―――…

契約者の願い…叶えよ!!」






デビは…黒い翼を広げ―――…





私の願いを叶える――――…




私は…意識がぼーっとなりながら…



デビの黒い姿を見つめる――…




翼と両手を広げたデビは…





とても綺麗だと――――…



思ってしまった――――…





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