R:ラブデビゲ
第13章 取引と欠片
「――――…好きは…厄介…」
私は…抱き締められている形で…
デビと向かい合う……
「――…なんだよ…厄介って」
「――…すごく…厄介…
悪魔のデビが…好きなんだよ…これ以上―――…厄介な事って…ある?」
デビは、私をギュ〜っと抱き締めると…
ハハハって笑ってた…
「だな…そりゃ…厄介だ」
「―――…デビ…好きよ…
デビが――――…望むなら―――――…「麻実!」
唇を塞がれた――――――…
セリフをすべて言い終わる前に…
唇で…唇を塞がれ…伝えられなかった――――――…
“貴方が望むなら命をあげる”
「んっ―――――…んぁ…」
ちゅ…くちゅ―――…
私の耳に…熱く響く唇が重なる音―――――――――…
でも―――…その音は…
雨の雑音に飲み込まれ…
薄暗い図書室には……
広がらない――――――…
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