R:ラブデビゲ
第16章 嵐と命
「―――――…はじめ…
暗示をかけたのに―――…何故…
お前は―――――――…」
アイも――――…何故…上城さんがここに来たのか…不思議でならない様子だった…
多分…アイは、クロイツ学園を去る際…記憶消去の暗示をかけたのだろう…
なのに…上城さんは――――…
記憶は…消えていないようすだった―――――――…
「――――…あぁ…記憶ですか?
消えてましたよ?
でも――――――――…私が、全てをボイスレコーダーに録音していたとは…
気がつかなかった…みたいでしたね―――――――…
もやっとした…不快な霧のかかった記憶が…
少しずつ…晴れていく―――…
感動しましたよ!」
上城は、アイを壁まで追い詰める――――