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ウサギとオオカミ

第6章 弟と妹と兄。



「おにぃ…お母さんは?お父さんは?ねぇ…」



秩の言葉が痛いくらいに突き刺さったあの日。



「まだ、お子さん小さいのに…長男の子大変ねぇ…」


周りの声…





俺は一生わすれないだろう。





ただ、律は甘えることもなく。


「俺が雪の面倒みるから。アニキはお仕事がんばって」



律は秩がいたからなのだろうか。

両親の葬式でも泣くことはなかった。





少し、それが心配で…




兄として何もしてやれない自分が悔しい。





そんな時、俺の心の支えとなるやつがいたんだ。











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