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エスキス アムール

第9章 変態熊吾郎





金で
身体を許してしまう人も
中にはいるみたいだが


何でも金で解決できると
思うなよ。


いつか、絶対
嵌められて、

告発される日がくる。


そうなって困るのは、
観月製薬の社員だ。


変態熊吾郎はいい。

社員には家族がいるんだ。



「おい、ちょっと…」


目の前には、木更津さんがいる。

社長がいないのに
俺が席を立つ訳にはいかない。


だけど、
トイレでは
我が社の命運が懸かっている。




「お前、

トイレに行って来い。」



「…は?
私は別にトイレには今は…」

誰も
お前の尿意の心配はしてねーよ!!



「いいから。

トイレに行って、観察して来い。いろんな所を。隅々だぞ!

はやく!」



「は、はぁ。」

小声で耳打ちして命令すると、

秘書は
なんだコイツみたいな顔をして、出て行った。






あーーーー、ツカレル。






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