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エスキス アムール

第3章 めぐり合わせ





それから
何時間か経過をして、

皆、
お酒も入って酔いが回ったせいか、
場のテンションは上がっていた。


「ちょっと、御手洗いに。」

観月さんが席を立つと、
北山さんも少し気が抜けたようだった。

こういう時が一番危ない。

微笑みながらも、
心の中では相当な警戒をする。


「アカリちゃん、お水よろしく」


「はい、少々お待ちください。」


もうお水がなくなったので、
部屋の外まで取りに行こうと
北山さんの隣を通り抜けようとすると、
北山さんが私の手を掴んだ。


「綺麗な肌だ。

NO1はやっぱり色気が違うね〜」


「ありがとうございます。」

完全に
酔ったなこの人。

握ってきた手に
自分の手を重ねて、
やんわりとどける。


大野さんが
こちらを見ているのが分かった。




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