エスキス アムール
第26章 彼の邸宅
「…おきた?」
瞼を開くと、
聞き覚えのある声がした。
なんか…、
身体がだるい。
「いっ…!」
起き上がろうとすると、
腰に痛みが走った。
それに伴ってだんだん、
さっきの記憶が蘇ってくる。
まてよ、
俺…、
さっき……
血の気がサーっと引いて行くのがわかった。
「うわっ!!」
「おはよー」
震えながら横をみると
木更津。
「うわっ、ホモだ!!」
「やめてよ。
なんか、「ゴキブリだ!」
と同じテンションなんだけど。
このゴキブリと、
波留くんは繋がって喘いでたんですよ?」
「…ハハ…ハ」
全っ然笑えない!!
俺はなんてことをしてしまったんだ。
なにしてんだ!!
ホモじゃないのに!!