エスキス アムール
第4章 巡り合わせ2
社長が
自分のミスを
全部俺にふっかけてきたのだ。
普通逆だろう。
部下のミスは私のミスだろう。
なんで、
社長のミスは
副社長のミスなんだ。
子供か。
中学生じゃあるまいし。
社長は
俺が対応に追われている頃、
なにも知りませんとでもいうような顔をして、
チュッパチャプスを食べていた。
あー、美味いよね、それ。
懐かしい〜
じゃねーよ。
子供か。
小学生じゃあるまいし。
そうして、
同じようにミスをふっかけられた秘書も対応に追われていた。
「お前の気持ち、よくわかるよ」
そう、
アイコンタクトを取り、
頷き合う。
この時ほど、
俺に社長をやらせろと思ったことはない。
ごめんな、
俺が社長じゃなくて。