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エスキス アムール

第31章 彼の嫉妬



何がイライラするって、
木更津の態度にも

イライラする。



俺が横に居るっていうのに
それはもう、

楽しそうに楽しそうに
会話をして、



電話を切ると、
何事もなかったかのように
サーっとどこかへ行ってしまう。


俺が咎めるような
時間すら与えない。

なんだ。
なにかのあてつけか?


もうそいつに乗り換える
算段でもしてんのかよ。




イライライライラ




イライライライラ




あーーーー、もう。


すっっっっごく、
いらつく!!!



「波留くん、今日の夜だけど」


「なに?」



最上級に不機嫌な態度で
返しているのに
そんなことも気にせず、

彼はニコニコ笑って
続けた。



「ちょっと、
友達と食事に行くから
波留くん今日は
一人で食べてくれる?」





……………はあ?








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