
先生、好き…
第6章 確信と不安
ーーこれが私達の仲が悪くなったきっかけ
ピアノを弾いてる時けいは私の事を見ていた。
いや、正しくは睨んでいた。
それにブツブツとなんか言っている…
絶対に私の事だろっ…
人が頑張ろうとしてる時に…
だから私はりかちゃんと交代した。
アイツから逃げるために。
『お疲れ様でしたーっ』
部活が終わり、みんなが帰っていく。
今日は同級生のみさきが家に泊まりに来る予定だった。
ーー夜ーー
『みさきー、もう寝る?』
『うん。』
ゴロゴロしながら私達は話していた。
『そういえばさ…』
みさきが口を開いた。
みさきも合唱部で来年はアルト(ソプラノのすぐ下のパート)のパートリーダー。
『今日、けいがさかおりがピアノを弾いた時に、ずっとなんか言ってたんだよね…』
『はぁ…やっぱり?』
『うん。なんかりかと交代したときにさ、「りかのほうがいいじゃん。なんでアイツがピアニストなんだよ…」ってさ。マジで殺そうかと思った!』
マジかよ…
