すべてはあの日から
第10章 一途な二人
そういえば…、
「真央、
さっきから顔赤くないか?」
「え、そうですかね?」
……まさか…
「熱あるんじゃないか?」
まさか~、とへらへら笑う真央のおでこに右手を当て、
首に頬を付ける。
「まっ誠さん!?」
…これは…、
そっと額から手を離し、顔を真央の顔面ギリギリまで近付ける。
「……!」
「真央、やっぱり顔赤い。
それに額も首も熱くなってる。
風邪ひいたんじゃないのか?」
さっき首の辺りから、微かに汗の匂いがした。
恐らく走った後、着替えずにいたんだろう…