すべてはあの日から
第10章 一途な二人
「拗らせたら大変だぞ、さっさと着替えて寝てろ」
風邪なんかひいてないのに……、とむくれる真央の体を静かに抱きしめる。
途端に大人しくなる真央
「ちゃんと温かくして、体調万全にしておけよ
俺の可愛いお嫁さん」
「……!!」
ピクリと真央の体が反応したのを感じてほくそ笑む。
「お嫁さんじゃないもん…」とぼそっと呟く真央は、
ほんと可愛い…
体を離し、「絶対安静にしてろよ」と釘を刺し、
おでこにちゅっと軽いキスをして、部屋を出る。
その際、チラリと真央を見ると、
おでこに手を当てて、固まっていた。