すべてはあの日から
第13章 真意は央央と
「惚れた女の為なら これくらいするのは当然だろ」
『………』
「どうだ?決心は」
『……俺はお前が大嫌いだ』
……この婚約会をおじゃんにする為、
金と権力で外堀を固めておいた。
「…本社から支店までの全社員の解雇、倒産。
…選択の余地は無いと思うが」
『……分かった』
明らかに不機嫌な榊
『……近くに真央は居るのか?』
「あぁ、すぐ手の届くところに」
『…可愛いぞ』
「ん?」
『ちょっとキスしただけで、すぐ真っ赤になるから』
榊は、クスッと笑い、電話を切る。
アイツ…
じわじわと怒りが込み上げる。