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すべてはあの日から

第15章 未定


「御馳走様、
美味しかったわ」

「…!」


すくっと立ち上がったお婆様が吐いた言葉に、

思わず耳を疑う。


「遠藤も、屋敷でずっと心配しています。

明日の午後2時に、車を向かわせます。それまでに支度を整えておきなさい」



そのままさっさと客間を退室したお婆様の後を、政崇さんが追いかける。


私は、お婆様の背中が見えなくなったはずなのに、その場を動けずにいた。


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