すべてはあの日から
第15章 未定
私と政崇さんが、お婆様の向かいに座り、
同じ料理を食べる。
食器を置く音、
箸が擦れる音だけが、この場を支配していた。
無表情のまま食事を終えたお婆様は、
「真央、
一度家に帰って来なさい。
それから、学校にも通いなさい。
卒業するのが約束のはずです。
中途半端に放棄する半端者には なるんじゃない」
はっきりと私の目を見て述べた。
確かにその通りだった。
誠さんとの縁談を突っぱねた挙げ句、
ここ一ヶ月、休学していた。
「……学費は払いますから、やることをやりなさい。
婚約やら結婚やらはそれからです」
「はい」
言い訳なんて 一つも無かった。
お婆様の言う通りだったし、
私自身も、
『今のままじゃだめだ』と思っていた。