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すべてはあの日から

第6章 夫婦のカタチ



今なら全て分かる



俺が病名を即答できなかったから、

夏澄は悟ったんだ、

もう永くはないのかもしれないと。



そして、

結婚したら 離婚する気なんてさらさらない俺の


未来を


拘束してしまわぬように…


結婚はしないと宣言した。


実際、俺が婚姻届を見せても首を横に振るだけだった。


指輪だけは…

はめてほしい…。



そんな俺の気持ちを汲んでくれたのか、

結婚指輪を渡したとき


「ありがとう、政くん」


そう言った夏澄の左手を見て、

じんわりと胸が温かくなった


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