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甘い果汁

第4章 悩む果汁



 (狩野先生にはお見通しなんだなあ…)


 あんな天然バカ(失礼)先生だけど、優しいんだ。

 これだから、狩野先生は人気者なんだな…。


 白い保健室の布団に包まりながら、私は目を閉じた。





 がららららっ


 「…失礼します」

 「はーーい…
   悠ちゃん…」


 悠也はドアを閉め、いすに座った。


 「悠ちゃん、どしたの?」

 「あーー、亜衣が保健室行くの見えたか…んっ」


 狩野は悠也にキスを落とした。


 「やめろって…亜衣いてんだろ…」


 「いやそうな顔には見えないけどね…? んっ…」


 狩野は悠也に、またキスを落とし、悠也の手を掴み胸に持っていく。


 「触って…悠ちゃん…」


 ――――――――――――…


 「あれぇ…今何時…」


 壁にかかっている時計を見ると、5時。

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