テキストサイズ

甘い果汁

第4章 悩む果汁




 「狩野先生… 爆睡しちゃってました」

 白いカーテンを開けると、

 夕日が差し込む窓の奥に、狩野先生が座っていて、こちらを向いた。


 「亜衣ちゃん~^^
  気持ちよさそうに寝てたから起こせなくて!」


 「あはは、ありがとうございます…お世話になりました、失礼しましたっ!」


 一礼して、私は保健室を出た。


 「気づいてないみたいね…ウフフッ」


 保健室で起こったことを知らずに――。


 教室に戻ると誰一人いない。

 ここで、着替えてもいいよね…


 一応ドアを閉め、私は着替え始めた。


 上半身の体操服を脱いだとき――

 ガララッ


 「っえ…」


 「……」


 同じクラスの鳥野君が、野球着でいた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ