甘い果汁
第5章 目撃な果汁
「い、い、ん、ちょーっうっ」
後ろからポンッと背中を軽く叩かれて振り向くと、
茶髪の綺麗な髪の毛の持ち主が立っていた。
「遼子~、どうしたの?」
「いやぁ~、ココの問題教えて欲しいなって」
遼子は持っていた数学のページを開き、図形がたくさん載っているページをトントンと叩いた。
三山 遼子
私の幼馴染で、学年は一つ下。
「ぁあ、ここか……図書室行く?」
「うんっ!!」
――――――…
「…なるほど、わかった!!」
何問教えただろうか……
さっきまで十数人がいた図書室が数人になっていた。
「次はここ、してみて?」
「うんっ」と遼子は言うとすらすらとノートに書き始めた。
「…ねぇ、亜衣…あたしね、悠くんのこと…「委員長!! 会議忘れてません?!」
後ろを振り向くと、副委員長のカンナが息を切らして立っていた。