甘い果汁
第7章 苦い果汁
私の名前は、花崎 茜
歩と亜衣と妹だ。
今は最も忙しい受験シーズン…
「夕菜っ、ここ教えろ!」
「あー、はいはい」ボッリボリ
夕菜の部屋で勉強会。
夕菜は、すごく頭が良くてむかつく。
私の目の前でポテトチップス、食べてるし。これで3袋目だし。
「…ここは、xを~に代入して…」
夕菜の綺麗な指が私の教科書をなぞる。
「あー、前からだと教えにくい」
夕菜はそう言い、私の横に腰を下ろした。
う、うわっ、近い近い、ギブギブ~~っ!!!
夕菜のこげ茶の髪の毛が、私の頬に触れた。
「…おい、聞いてねーだろ」
ハッ
「聞いてますって、お兄さ~ん」
貴方にドキドキして聞いてませんでした、すみません。