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サイレントワールド

第14章 VS DEMON LOD

「伊川ー!!」
地面に否応なく叩きつけられた伊川の目は閉じられている。
衝撃で気絶してしまった伊川に向けて光が二つ。
紛れもなくスキル発動の光だ。
『ふふっ。残念だったね…。』
『おじいさんを殺したんじゃ…。償ってもらうぞ。』
「くそっ!!」
ようやく動き出した未来は右手を引っ張る。
だが
『させるわけないだろう?』
伊川の体が闇桃太郎に踏まれている。
「ってめぇ!!」
『おじいさんを殺したのは君だろう?痛み分けさ。』
更に力をこめて伊川は踏まれる。
「あ…っあ…。」
うつぶせに倒れた伊川から苦しげな声が漏れる。
「っ待ってろ!『ゲイルスピード』!」
スキルでスピードを上げ猛スピードで伊川に向かう。
だがその距離は絶望的なほど遠い。
『残念だったね…。『オーガストライク』。』
『『ブラッドハンド』!!!』
黒と赤の光が伊川に撃ち出される。
もはや声も出せずただ駆ける未来は気付かなかった。
伊川の瞼が開いたことを。
その瞳から放たれる赤い眼孔はスキルの光に紛れなお赤く…紅く煌めいた。

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