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サイレントワールド

第3章 NEW WORLD

「イメージ!?」
「ああ。具体的にある物を思い浮かべればそのある物がでてくるってことだ。」
試しにやってみろと言ってメニューを未来の方に渡す。
「食いたい物をメニューの中から選んでそれをイメージする。写真がついてるからそれを見ればすぐできるはずだ。」
「あ、ああやってみる。」
サンドイッチの写真を見てサンドイッチを頭の中で思い浮かべてみる。
すると、
「うわっ!!」
目の前にサンドイッチがでてきた。
「ん。できたみたいだな。なら食うか。」
そう言ってラーメンを食べ始める翔。
それを見て未来も目の前のサンドイッチをおそるおそるかじってみる。
「…!!」
美味しい。
夢中になって食べていると
「んじゃイメージの具体的なルールを教えておこうか。」
「ルール?ルールがあるのか?」
サンドイッチを飲み込んでたずねる。
「ああ。まず1つめ。これがなければ万事解決なんだが…。」
「なんだ?」
「1つめは現実に戻るというイメージは使えない。つまりどれだけ現実に戻ることを想像しても戻ることはできない。」
「なるほどな…。」
最初に翔がこれがなければ万事解決と言っていた意味が分かった。
「んで2つめ。相手モンスターや人を殺すイメージも使えない。」
それができてしまったら何の意味も無いからなと説明する。
「さらに3つめは街や村…。つまりモンスターがでてくるフィールドと呼ばれる場所以外ではイメージは使えない。まぁ例外はあるけどな。」
「例外?」
「例えばここ。ここではイメージをメニューに書かれてる物のみ使える。んで最後4つめ。…の前に質問。この世界で死んだ時何が起こるかしってるか?」
「いや…。まさか現実でも死ぬって事じゃないよな?」
「ああ。それはない。ただある意味ではそれよりも残酷だけどな…。」
「…一体何が起こるんだ?」
「…。」
言いたくないというように目をそらしながら翔はポツリと言った。
「…思い出を奪われるんだ。」
「な…!?そ、それじゃ死んだらもう全て思い出せなくなるのか!?」
「いや…。幼い頃の思い出から少しづつ奪われてく…。俺も何回か記憶を奪われて小学校の事はなに1つ思い出せない…。」
「そ、そんな…。」
「…4つめのルールは奪われた記憶を取り戻すイメージは使えないって事だ。」
翔は憎々しげにそうつぶやいた。

【未来:LV.1PARTY翔:LV.?】

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