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Gentle rain

第7章 心と体

「夏目の?」

そうか。

夏目の大学時代の同級生か。

一旦、夏目に聞いてみるのも、一つの手だな。

「それと数年前ですが、夏目太我さんの妹さんに、関係を迫った経緯が残っていました。」

「関係?どういう関係だ?」

「すみません。そこまでは……」


あいつ……

美雨にまで、近づいていたのか。


俺はいても立ってもいられずに、席を立った。

「どちらへ?」

「夏目に会ってくる!」

「今日の夜は、森川社長との会合が入っています。」


森川社長……

最近、その名前を耳にしない日はない。


「他の日にできないのか!」

「本日はわが社の四半期決済が、130%を超えた事を報告する場でもあります。その一番の功労者が森川社長でございます。他の日程は難しいと思われます。」


抗えない現実。

いつの間に俺は、森川社長の手の平に乗ったのだろう。

「今は、堪えるべきかと思います。もう少しでわが社は、業界一位の地位に踊りでるのですから。」

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