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同じ空の下で

第29章 これからの私

本当にただひたすらに
迷って見失って泣いて諦めて

一人で生きていくことの意味を知りたくて

生きていかなければならないことの理由を探して

終わりにするための理由も探して


そうやって
過ぎていく日々を
なんとかやり過ごしてきた

そんな十数年でした


自分の気持ちよりも人の顔色を見る

理不尽だと思う事にも

自分の欲求や感情さえも

気づかないふりをして

自己の存在を消して

目立たず、他人から気にされることなく

そうやって生きていく



それが正しいと思って生きてきて

これからもそうやって過ごしていくんだと思っていました


あと何十年もの間

そうしていくのは辛いとはわかっていても

自分の存在を証明する方が大変で

そのくらいなら、得意ながまんで
乗りきりたい

いつかこの命が終わるまで…


その力だけは、一人の時間が育ててくれていたので

それは私にとってはとても聡明な答えのように感じていました









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