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同じ空の下で

第17章 もう一度

とにかく泣いた


もう、止められなくて

ただただ子供みたいにわんわん泣いた


今までのこと



生い立ちも一人の今が辛いことも

体にあるたくさんの傷も

引っ越しを決めたことも

仕事をやめることも

そして決心も

過呼吸も頻繁に出る熱のことも


雷が怖いことも

前の彼との事がうまくいかなくなった原因も


とにかく

泣きながら、思いつくまま

彼に訪ねられるまま

全部話した




今まで上手に隠してきたつもりでいたのに

それを少しでも気にかけてくれていたと思ったら




もう、感情のブレーキは壊れてしまって


止められなくて


話さなくてもいいことまで

今まで誰にも話したことのないようなことまで

とにかく、全部全部話した



いつの間にか彼が隣にいて

背中を擦りながら

うん、うん、って相槌をうって

聞いてくれていた



『一人でよく頑張ってきたね。迷いながらも立派に生きてきた。その分きっと、これから沢山の幸せが訪れるはずだよ』


そういって、にっこり笑って

また、頭をポンポンっと叩いて


『告白聞いてた?』

と、照れ臭そうに笑った





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