同じ空の下で
第24章 衣装ケースを
先日の引っ越しのときにも開けず
そのまま持ってきた衣装ケース
爽やかな陽気と
家の中を通り抜ける風で
開けてみようと思いました
風を通そう…と
それだけで、とても穏やかな気持ちで
透明の衣装ケースの内側には
私が花柄の布を張り付けたので
普段は中身は見えなくて
蓋を開けるときにはやっぱりちょっとドキドキしたけど
静かな気持ちで開けました
蓋を開けて上からのぞくと
思った通りに並んでいるものたち
そこからあふれでる空気までが
あの日のものなんじゃないかと
そんな錯覚が起きてきて
しばらくそのまま眺めていたけど
窓際に小さなテーブルを移動して
一つ一つをその上に並べていきました
今まで
自分以外の誰の目にも触れさせなかったそれらを
どうしてかはわからないけど
一緒に生活する彼に見てほしくて
彼を呼んで…
隣に座る彼は
手は出さないけど
私の手元を、静かに見ていて
時々確認するように私の顔をのぞきこんで
その暖かさに包まれて
一つ一つの思い出や説明をしながら
かなりの時間を使って
全部を出して並べました
そのまま持ってきた衣装ケース
爽やかな陽気と
家の中を通り抜ける風で
開けてみようと思いました
風を通そう…と
それだけで、とても穏やかな気持ちで
透明の衣装ケースの内側には
私が花柄の布を張り付けたので
普段は中身は見えなくて
蓋を開けるときにはやっぱりちょっとドキドキしたけど
静かな気持ちで開けました
蓋を開けて上からのぞくと
思った通りに並んでいるものたち
そこからあふれでる空気までが
あの日のものなんじゃないかと
そんな錯覚が起きてきて
しばらくそのまま眺めていたけど
窓際に小さなテーブルを移動して
一つ一つをその上に並べていきました
今まで
自分以外の誰の目にも触れさせなかったそれらを
どうしてかはわからないけど
一緒に生活する彼に見てほしくて
彼を呼んで…
隣に座る彼は
手は出さないけど
私の手元を、静かに見ていて
時々確認するように私の顔をのぞきこんで
その暖かさに包まれて
一つ一つの思い出や説明をしながら
かなりの時間を使って
全部を出して並べました