ラブロマンスはあなたと☆
第8章 あなたと進む道
一ヶ月後。
私は恭也との新生活をスタートさせた。
両方の親は、私達のねばり強い説得に最後は折れて、
籍を入れないならという約束で、一緒に住むことを許してくれたのだ。
私達にしては、とても大きな一歩だった。
そして休日の昼間。
私と恭也は、新居で使うものを買いにホームセンターへ来ていた。
「恭也私ね、ずっとこういうことが夢だった」
「ん、何が?」
「だって、新婚さんみたいじゃない?だからすごく嬉しい!」
恭也はそんな私をじっと見て、ふっと笑う。
「そっか。ほんとの新婚だったら、もっと良かったけどな」
「ううん、いいのよ」
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それから二人でお揃いの食器を選んだり、カーテンを見たりし楽しんでいたのだが。
突然…
「スリだっ!誰かつかまえてくれー!」
「っ!」
店内に緊迫した声が響くと、もう恭也は私を置いて走り出していた。