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第9章 Side Koki

「聖?」

俺の声が変わったのに気づいてカメが心配そうにこっちを見る。

「俺らもつなごう。」

赤西の言葉に俺は首を横に振った。

「何?ヤバイ感じなの?」

今度は首を縦に振った。

「まずはさ、あなたたちのことを教えてよ。この人、俺らのこと知ってたし、俺らも知る権利あるよね?」

無線機の奥から声がする。

「俺らって誰だよ?ちゃんと名乗れよ。」

「どうせ分かるって。」

「中丸は?何でこれを持ってるんだ?」

「さっきから質問ばっかりだよ?」

「さっさと答えろっつてんだろ!」

「聖!ちょっと声抑えて。バレるよ?」

カメに言われてさっきより周りが静かになってたことに気づく。

「ま、いいや。どうせこの人の仲間はみんな捕まえるつもりだし。」

「やれるもんならやってみろよ。」

「何?挑発?」

「別に。仲間が寄り道してんだったら一緒にしてやろう、ってだけだよ。」

「面白いね。職員待機場所Aっていう部屋にいるから、来れるんだったら来なよ。」

「上等じゃん。」

「待ってるよ。」

そう言って相手の無線機の電源が切れた。

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