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第2章 Side Yuichi

「お邪魔しまーす。」

「いらっしゃーい。」

「わー!すごーーい!」
「かわいーーー!」

何匹かの犬を連れて店に入ってきたのは、田中聖。

この前までは動物愛護団体、みたいなとこで働いてたんだけど、最近独立した。

その団体がこの辺で全く活動してなかったから、って言ってたかな・・・

で、捨て犬とか捨て猫を拾って預かったり、ブリーダーとして新しい家族を探したりしてる。

この店には俺らが頼んで来てもらうようになった。

ほら、最近猫カフェ、とかあるでしょ?

でも、いつもいたら動物アレルギーの人が店に入れないし、定期的に日にちを決めて、聖の店の動物を連れてきてもらっている。

こっちもお客さんが喜んでくれるし、向こうも動物たちに新しい家族が見つかることもあるから、良いことしかない。

最近はわざわざ時間を聞いて来てくれるお客さんもいるくらい。

「はぁ・・・今のマンションじゃなかったら絶対連れて帰るのに!」
「こいつ、あんまり人になつかないんで、たぶん、引っ越しが終わるまで待ってますよ(笑)」
「ホントですか~?(笑)」

もはや店にいる人全員が聖の知り合いと化している気もする・・・。

「カメ!コーヒーほしい!」

「はいはい。」

ちなみに聖はカメよりも年は1つ上。

ま、カメは早生まれだから学年は一緒みたいだけどね。

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