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第2章 Side Yuichi

「ただいまー!」

裏口からすごく明るい声が聞こえた。

「あ、田口、おかえり。」

「ただいま!」

「え!もうこんな時間?!ちょっと、この子たち連れて帰るわ!ちょっと遅れるかも!」

「了解!頑張ってねー。」

今帰ってきたのが田口淳之介。

聖と同じ年で、誕生日もたしか30日も変わらない。

でもキャラとしては末っ子。

こいつがいるからカメがしっかりして見えるのかもしれない。

よくダジャレもとばしてくるけど、もうみんな無視の領域に達している。

「上ピー、まだ帰ってないの?」

「うん。まだだけど?」

「ふーん。今日、結構延長しちゃったと思ったからもう帰ってるかな?って思ったんだけど。」

田口はこのカフェ以外にも週に3回くらい、地域のサークルにアルバイトスタッフとして働きに行っている。

ちなみに、カメはバッティングセンターでバイトしてるし、俺もゲーム会社でテスターの仕事をしている。

ま、テスターって家でゲームを試して、バグがどのくらいあるか、とかゲームの技術がない人でも楽しめるか、とかそういうことを評価する仕事だし、カフェに出てても出来る。

ということで、俺は正社員として働いている。

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