たゆたう草舟
第9章 あとがき
さて、たゆたう草舟、これにて了です。この作品、実を言えば書きたかったのは第一章の部分で、そこから先は全部オマケと言っても過言ではない作品でした。
それも昌幸への萌えがどうにも止まらなくて、短編で上げるに上げられなかったんです。が、短編用の設定を中編、長編に広げるとなるとなかなか難しくて、色々粗が気になるなぁ……なんて思ったり。自分のレベルが上がったら、もっかい見つめ直したい作品です。
そして今回は、ずっとやってみたかった「和歌」を作品に取り入れてみました。戦国時代と言えば、和歌の盛んな時代でもあります。が、私の初めて書いた時代小説である「島津お稲荷物語」(こちらのサイトでは未収録ですが)の義久兄さんは、和歌の達人。私の初心者レベルの和歌では、あまりに稚拙で使えないでしょう。その後取り上げた団右衛門は和歌というか漢詩のイメージだし、嘉明は武断派で和歌って感じじゃないし……
まあ何だかんだで流れていたのですが、素人の和歌で申し訳ないと思いつつ、今回はとうとう使ってみました。史実の昌幸様ならもっと気の利いた和歌を読むかもしれませんが、そこはご容赦くださいませ。
これで一つ野望を達成したので、まあひとまず満足です。