ハル
第1章 誘拐
さっき噛まされた猿轡のせいで、大きな声はでなかったから、きっとだれも気づいてくれない。
そう思った梨央だが、例え誰かが気づいても、──たとえそれが警察でも──決して助けに来ることはない。
なぜならこの城は政府によって決められた絶対不可侵の領域であるからだ。
それはハルはこの国を簡単に滅ぼすことができるほどの頭脳を持っているからだ。
このことは国の重要秘密だから、炎鬼さえも知らないこと。炎鬼メンバーは何度かこの城に来たことがあった。
しかし、だだっ広い城に榊とその外の“ペット”と住んでいることくらいしかわからなかった。
「痛かったね、ごめんね。お詫びに消毒してあげる。」
「ッーー!」
ハルが優しく笑い梨央の頭を数度なでたかと思えば、さっきの根性焼きの痕の残る左の乳房に噛みつき舐めた。
そう思った梨央だが、例え誰かが気づいても、──たとえそれが警察でも──決して助けに来ることはない。
なぜならこの城は政府によって決められた絶対不可侵の領域であるからだ。
それはハルはこの国を簡単に滅ぼすことができるほどの頭脳を持っているからだ。
このことは国の重要秘密だから、炎鬼さえも知らないこと。炎鬼メンバーは何度かこの城に来たことがあった。
しかし、だだっ広い城に榊とその外の“ペット”と住んでいることくらいしかわからなかった。
「痛かったね、ごめんね。お詫びに消毒してあげる。」
「ッーー!」
ハルが優しく笑い梨央の頭を数度なでたかと思えば、さっきの根性焼きの痕の残る左の乳房に噛みつき舐めた。