秘密のアルバイト
第16章 言いなり
家を出て大学に向かう。
「行きたくないなぁ・・・帰ろうかなぁ。
でも行かないと、また雅紀が何をたくらんでくるかわからないし・・・あっ!
何か雅紀の事、こんな風にしか見られなくなってきてる・・・」
足取りが重い。
大学って、こんなにも遠かったかな?
「今日は授業受けるのやめよ。
図書館の隅っこに隠れていよう・・・そうしよっ!」
大学に着くと、小走りで図書館に向かった。
広い図書館の奥、とにかく隅の席に座った。
机の上に勉強の準備はしたものの、今日はまったくやる気がしない。
隅っこに座り、背中を向けているのに、どこからか誰かに見られているようで落ち着かない。
LINEが届いた。
『かず、着いた?』
雅紀からだ。
『うん、さっき着いた』
あえてどこにいるかはおしえなかった。
でも今まではのように“何してるの?”とか“今どこにいるの?”みたいなLINEが続けてこない。
それはそれで助かるけど。
まぁ、わざわざ言わなくてもあいつの事だから、わかると思うけど。
「適当な時間になったら、帰ろう」
そう思い勉強を始めた。
勉強を始めてから、気が付いたら1時間が経った。
「そろそろ帰ろうかなぁ」
来たときと同じように下を向き、図書館を出てしばらくすると、前から誰かが俺のほうに向かって歩いて来る。
「あっ‼」
ゆっくりと顔を上げると、先生がニヤリと笑いながら目の前に立っていた。
「あぁ二宮君、ちょうどいいところで会えたよ。
ちょっと二宮君に手伝ってもらいたいことがあるんだけど・・・」
「・・・」
俺は金縛りにあったように、動けなくなった。
「手伝ってくれるよね・・・」
「・・・」
「じゃあ僕の部屋まで来て」
俺の肩をポンポンとたたいた。
俺は後ろからついていった。
「行きたくないなぁ・・・帰ろうかなぁ。
でも行かないと、また雅紀が何をたくらんでくるかわからないし・・・あっ!
何か雅紀の事、こんな風にしか見られなくなってきてる・・・」
足取りが重い。
大学って、こんなにも遠かったかな?
「今日は授業受けるのやめよ。
図書館の隅っこに隠れていよう・・・そうしよっ!」
大学に着くと、小走りで図書館に向かった。
広い図書館の奥、とにかく隅の席に座った。
机の上に勉強の準備はしたものの、今日はまったくやる気がしない。
隅っこに座り、背中を向けているのに、どこからか誰かに見られているようで落ち着かない。
LINEが届いた。
『かず、着いた?』
雅紀からだ。
『うん、さっき着いた』
あえてどこにいるかはおしえなかった。
でも今まではのように“何してるの?”とか“今どこにいるの?”みたいなLINEが続けてこない。
それはそれで助かるけど。
まぁ、わざわざ言わなくてもあいつの事だから、わかると思うけど。
「適当な時間になったら、帰ろう」
そう思い勉強を始めた。
勉強を始めてから、気が付いたら1時間が経った。
「そろそろ帰ろうかなぁ」
来たときと同じように下を向き、図書館を出てしばらくすると、前から誰かが俺のほうに向かって歩いて来る。
「あっ‼」
ゆっくりと顔を上げると、先生がニヤリと笑いながら目の前に立っていた。
「あぁ二宮君、ちょうどいいところで会えたよ。
ちょっと二宮君に手伝ってもらいたいことがあるんだけど・・・」
「・・・」
俺は金縛りにあったように、動けなくなった。
「手伝ってくれるよね・・・」
「・・・」
「じゃあ僕の部屋まで来て」
俺の肩をポンポンとたたいた。
俺は後ろからついていった。