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秘密のアルバイト

第34章 決断

学校が始まり、いつもの生活に戻った。
大学での勉強、友達との交流、そして潤とのラブラブな生活。

学校が始まり、いつもと変わったこと。
あの先生が大学を辞めたこと、大学入ってから仲がよかったあいつとあの温泉旅行以来、付き合いをしてないこと。
そして頻繁に連絡してきていた雅紀から、あまり連絡がこなくなったこと。

まぁ、雅紀の場合はもうバレバレ。
あえて何も言わないけど、慰安旅行のときに一緒に撮影した、あの大貴といい感じになってるみたい。


ーかず・・・ねぇかず・・・ー


そんな声を聞かなくてすむ安堵感と、幼馴染みとして声をかけられない寂しさとが、俺の中でゴチャゴチャしている。

LINEをしている雅紀の顔は、以前潤からLINEもらって返信する俺のように、ニコニコしている。


「なぁ、雅紀・・・」

「んっ・・・何、かず」

「・・・いやっ・・・何でもない」

「・・・?あっ、そう・・・」


おいおい、前なら“何?どうしたの?”何てしつこく聞いてきたのに、何だよ呆気ない。

そんなにも大貴と今いい感じなのか?
気持ちの切り替え早すぎじゃねぇ?

・・・まぁ、いっか。

でもさぁ、やっぱ気になると言うか、何だか探ってみたくなるわけで・・・


「あのさぁ、雅紀・・・
お前・・・もしかして彼女とかできた?」

「はぁ?そんなんできるわけないだろ。
何だよ急に・・・」

「じゃあさ・・・年下の可愛い彼氏とか?」

「えっ⁉・・・ゴホッ・ゴホッ!!」


飲んでいた缶コーヒーを吹き出した。


「大貴・・・だろ?」

「ゲホッ・ゲホッ・・・
かず・・・お前・・・何を言っ・・・ゲホッ!」


図星だな。
鈍い俺にでもわかるくらいなんだからさ。
本当に嘘がつけないヤツだよ雅紀は。





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