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秘密のアルバイト

第39章 引退DVD・・・1

食事が終わり、店を出た。


「ふ~、お腹いっぱい」

「チェックインまでにまだ時間があるから、運動がてらどこか行こうよ」

「う~ん、そうだね」

「よしっ、和也行こう」


本当は早くホテルへ行って、ゆっくり温泉に入りたいんだけどな。
19才のセリフではないけど。
まぁ、一応デートなので、行きますか。



「うわぁ~、ここも凄く綺麗なところだね。
和也、ここも一緒に写真撮ろうよ」


さっきの場所同様、観光客は少ない。
体を寄せ会って、笑顔でピース!


「いい写真がたくさん撮れたね。
いい思い出になるよ、ねっ和也」


俺の肩を抱き、俺を見つめて優しく囁く。
そしてキスをした。


「さぁ、そろそろ時間だからホテルに向かおうか」

「そうだね」


そこからタクシーでホテルに向かった。
タクシーの中はこいつと二人。
カメラは回っていないから、俺は黙って携帯を取りだし、LINEをチェックした。


「・・・おっ、潤からLINEがきてる!」


確認しようとすると、隆平に携帯ごと手を押さえつけられた。


「何、隆平・・・」

「今はカメラが回っていないけど、一応今日俺達は恋人同士。俺の前では他の人とのLINEとかやめてくれないかな」

「友達とか、たまに親からだってLINEがくるから返事しないとまずいだろ?」

「これからホテルに行ったらさぁ・・・
露天風呂でするんでしょ?
今から雰囲気を作らなくちゃ・・・ねっ!」


俺の手をギュッと握り、ニヤリと笑った。


「わかったよ」


カバンに携帯を入れ、外の景色を見ていた。


「ねぇ・・・そろそろ手、離してくれない?」

「えっ、何で?
恋人同士なんだから、これくらいいいでしょ?」


言い返すのも面倒くさいから、そのまま握らせておいた。
やっぱこいつ、苦手だな。





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