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秘密のアルバイト

第5章 お兄さんとの約束

試験当日。


「忘れ物はないよな・・・
あれと、これと・・・あっ、これもだ」


何度持ち物を見直しても不安になる。


「もういいな。大丈夫だな」

「かず!もう行けるか?」

「お~、今行く」


同じ大学を受験する雅紀と一緒に出掛けた。


「かず、頑張ろうな」

「うっ、うん」


会場が近くなり、俺の緊張感はMAX状態。

そんなとき、どこかで見ているかのように、抜群なタイミングでLine が届く。


『いよいよ今日だね。
大丈夫?緊張していない?


ーすご~くしてますー


直接会って、ギュッと抱き締めてあげたいくらいだよ。


ーだめ!違うドキドキが襲ってくるからー


頑張ってね、可愛いかず』

『間もなく会場に着きます。
俺、頑張ります』


お兄さんからだった。
何か、いけそうなきがしてきたよ。

携帯をきり、カバンにしまった。
顔をあげると、雅紀と目があった。
何だかムッとしている雅紀。


「雅紀、一緒に合格しような」


また顔を赤くしながらニコッと笑った。

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