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秘密のアルバイト

第5章 お兄さんとの約束

「あっ、何か出てきましたけど・・・」

「あぁそれ?
それも今度、着て行くといいよ」


着て行くって、こんなに小さいのに・・・

あっ、もしかして!!


「これって・・・あっ・・・」


顔を上げると、目の前にお兄さんの顔が、近付いていた。


「かず・・・」


優しく名前を呼ばれると、キスもしていないのに、俺はお兄さんの首に腕を回した。


「キスしていい?」

「うん・・・」


遊園地では突然キスしてきたのに、何で今は聞いてきたんだ?

でもそんな事は、今はどうでもいい。

体が熱い。
溶けてしまいそうな、お兄さんのキス。

このまますぐにでもイッてしまいそうな位に俺は反応している。

お兄さんの手が、服の上から俺の体を触りだした。


ーえっ?!こんなところで?ー


「かずの心臓、物凄くドキドキしているね。
キスで感じちゃった?」


薄暗い車の中で、はっきり見えるはずがないのに、目をそらしてうなずいた。


「本当に可愛い・・・」


もう一度キスをして、家に向かった。


「今日は本当にありがとうございました。
おやすみなさい」

「おやすみ、かず。
ねぇ、おやすみのキス、かずからして」

「おやすみなさい・・・チュッ!」


車を降りた。


おかしい・・・

心も体も、物足りなさを感じているのは、何故なんだろう。


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