テキストサイズ

保健室の扉の向こう

第3章 あまい罠

あぁ…なんて単純な女なんだろう。簡単だな。


正直俺の性格はそんなもん。

みんな見る目はきっと顔。この世は顔でなんでも決まる世の中さ。


俺がちょっとあまい言葉を言っただけで顔が真っ赤になって水だと思って日本酒飲み干してるし…。


てか、もう酔いつぶれてる。


「秋田せんせぇ…」


トローンと顔を緩ませて、じっとこちらを見ている。


流石に気づかないとは思うが、いつもの性格に戻す。



「成田先生、もうだめですか?」


少し経ってから、



「…うん。でも、他のせんせぇは?」



「来ないよ?」


「ふぇ?」



彼女は変な声を出した。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ